遺産分割協議にも不動産の査定を活用しましょう!!

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遺産を相続する際に、一番の関心ごとといえば遺産の分割についてでしょう。

 

遺産分割をするにあたって不動産ほど分割が難しいものはありません。

 

なぜなら現預金や株価などのようにその時の時価を正確に知ることができないからです。

 

今回は、遺産分割協議をする際に不動産の査定をしたほうが良いケースについてお話します。

 

不動産の価格を決めるのは誰??

 

不動産の価格については前回に少しお話をさせていただきました。

 

不動産の価値を決めるのはよく売主、つまり所有者だと思われています。

相続する不動産については相続人が売主、つまり所有者になります。

 

確かに、最初の売値は最終的には売主が決定します。

その際には不動産会社などの査定を参考に、不動産会社の営業担当のアドバイスをもとに決定することが通常です。

 

では、その価格が不動産の価格になるのでしょうか?

 

実はそうではありません。

 

確固たる根拠がない以上、不動産の査定をうけた金額でも結局買い手が現れないケースは多々あります。

 

ですので、最終的に不動産の価格は買い手が提示する金額ということになってしまいます。

 

言い換えると買い手が見つかって初めてその金額が不動産の価格になるといえるのです。

 

不動産の査定をしたほうが良い場合

 

では、具体的に不動産の価格を査定してもらったほうが良い場合とはどういうケースでしょうか。

 

まず、遺産の分割について紛争になる可能性が高い場合です。

 

最終的に訴訟などにもつれ込む可能性が高い場合だと、不動産鑑定士に正式な鑑定書を書いてもらうことも考えられますが、そうでないのであれば、複数の不動産会社より査定書をしていただくことで大まかな不動産の価格をしることも有益です。

 

また、不動産を一人の相続人が相続し、代償として金銭を支払う必要がある、いわゆる代償分割をする際にも不動産の適正な価格を知るために不動産の査定をしておいたほうが良いでしょう。

 

適正な価格以上に代償として金銭の授受をした場合には、金銭をもらった側が与えたがわからの贈与とみなされる可能性もあるからです。

 

最後に、複数の不動産を所有している場合などで、それを各相続人単独所有とする場合にも、不動産の査定をすることで金銭的な価値を把握することができ、より分割協議もスムーズに行うことができます。

 

遺産分割とは異なりますが、たとえば生前に遺言を作成しておくときなども不動産の査定をしておくことで遺留分についても正確に把握できるようになります。

 

以上のように、不動産の価格の算定は一般の方には非常に難しく、適正な価格より高くても安くてもいずれにしても分割協議に禍根を残す可能性があります

 

信頼のおける不動産会社に査定をしてもらうことにより遺産分割をスムーズに行うことができるようになりますのでぜひとも不動産の査定をご活用ください。