収益不動産を相続する前にしておくこと① ~相続が発生する前にしておくべきメンテナンスや準備~

アパートや駐車場などの収益不動産を相続する場合、相続発生前にどのようなことを準備しておくべきなのでしょうか。

 

相続税評価額を把握する

収益不動産がある場合、対象不動産の相続税評価額や納税額を把握しておく必要があります。
納税額を把握することで、現金が足りるのか確認することが可能です。

また、相続税評価額を把握することで、収益性が低く、相続税評価額が高い不動産を売却することを事前に検討することができます。

 

現在の登記や権利関係の確認

2024年から相続発生時の不動産登記が義務化される予定ですが、今まで相続発生時の登記は義務ではありませんでした。そのため、親や祖父母から引き継いだ土地の名義を変えずにそのままにしている人も多くいます。

登記をしないままに、次の相続が発生してしまうとさらに複雑な手続きになってしまいますので、事前に確認しておいた方が良いでしょう。


また、他人に貸している土地の場合、どのような契約条件で貸しているのか理解しておく必要があります。場合によっては契約書が交わされていないケースもありますが代替わりでトラブルになることも多いので契約書をしっかりと作成しておくようにしましょう。

 

収益不動産のメンテナンス

相続によって老朽化した建物を相続した場合、すぐにメンテナンス費用がかかることになり、相続人の負担が大きくなってしまいます。
そのため、必要なメンテナンスや建て替えなど大きな費用がかかる事業は生前に行う方が良いでしょう。


また、メンテナンスを事前に行なっておくことで現金を減らすことができるため、相続税を減らすことが可能です。外壁や擁壁の修理には多額の費用がかかります。場合によっては融資を受けて建て替えなどの大規模なメンテナンスを行うことを検討してみても良いでしょう。相続発生前に修繕をしておくことで収益性の高い財産を次の世代に遺すことが可能です。

 

誰が相続するか決めておくことも重要

不動産を相続する際、どのような不動産なのか状況を説明しておくことも重要です。老朽化している建物の場合、どこまで直しておくかも相続人と話しておいた方がよいでしょう。

相続人も事前に財産を承継することがわかっていれば、その物件に興味を示し、いろいろと教えることができます。

親としては子供に引き継いでほしいと考えていても、子どもは引き継ぐことは難しいと考えている場合もあります。そのようなケースでは事前に売却することを検討してみてもよいでしょう。