親から引き継いだ収益不動産について運営を続けるべきかどうか悩む人も多いでしょう。今回は収益不動産を保有し続けるメリットとデメリットを解説します。
収益不動産を保有し続けるメリット
収益不動産を保有し続けるメリットはどのようなものがあるのでしょうか。具体的に確認しておきましょう。
定期的な収入が入る
収益不動産の最大の魅力は定期的な収入が入るということです。不動産は株式の配当などに比べて安定的に収入が見込める財産です。景気が変動しても住宅用不動産の家賃は大きく変動することが少ないため、長期にわたって定期的な収入を得ることが可能です。
現金よりも相続税評価が低い
一般的に現金よりも不動産の方が相続税評価が低くなりますので、次の世代に引き継ぎやすくなります。土地の路線価は時価の7~8割程度、建物の固定資産税評価額は時価の5~7割程度で評価されることが多いです。さらにアパートなどの用地になっている場合は貸家建付地評価として2割程度減額できる場合もあります。
不動産から得られる収益を貯めておけば相続税の納税資金に充てることもできますので、先祖から引き継いできた資産を守ることが可能です。
自分で使うこともできる
収益不動産として活用しているアパートや駐車場は現物資産ですので、自分や自分の家族が使うこともできます。自宅の近くに保有している不動産は収益用としてだけでなく、自分で使用できるという点もメリットといえるでしょう。
収益不動産を保有し続けるデメリット
収益不動産を保有し続けることでどのようなデメリットがあるのでしょうか。
リスクがある
収益不動産を保有し続ける限り、リスクを0にすることはできません。まず考えられるのが災害のリスクです。地震や台風、火災などで建物が大きな損害を被る可能性があります。
また、賃貸経営がうまくいかないリスクもあります。建物は少しずつ老朽化するため、修繕などの費用がかかりますが、空室状態が続けば費用を賄うことができず赤字になってしまう可能性もあります。
空室状態が長く続き、需要がない土地になってから売却しようとしても思うような価格がつかない可能性もあります。
手間がかかる
収益不動産を保有し続けることで、メンテナンスの手間はどうしてもかかってしまいます。毎年の確定申告や修繕の計画、掃除などの手間があります。管理については管理会社に依頼することである程度手間を省くことはできますが、手間を全くなくすことはできません。